石川 プランナー
空間がもたらす効果をイメージして
二級建築士、インテリアコーディネーター、リフォームコンクール入賞歴5回
経歴

建築設計事務所を経て、2006年より現職。

空間がもたらす効果をイメージして、心に響くような住まいをご提供したい。

リフォームプランを考える際は、お客さまが実際に暮らしたときの心地よさや空間がもたらす効果を常にイメージしています。例えば、照明計画による視覚効果、素材の風合いや肌ざわり、風通しや採光など、心地よさを左右する要素を考慮しています。ご家族各々の部屋を分けてつくる場合でも、お互いの気配をほんのり感じられることが大切な場合があります。こうした感覚的な工夫は平面図だけでは伝わりにくいため、私たちは早い段階からパースを用意し、ご提案しています。先日完成したばかりの現場で、お客さまから「なぜか分からないけれど、不思議と広く感じる」とのお言葉をいただきました。具体的な理由は分からなくても、心地よさを感じていただけたことが、プランナーの意図が伝わった証だと感じました。私たちの仕事は、見た目の美しさだけでなく、感動や喜びなど、お客さまの心に響く空間を提供することです。

お客さまの気持ちを紐解いて、プラスαのスパイスを。

最終的に、お客さまがご自身で設計したかのような感覚を持っていただけたら、プランナーとしては成功だと思っています。できる限り満足を感じていただくために、とにかくお話をお聞きして、具体的な要望をつかむように心がけています。話される言葉はもちろんですが、暮らし方を見るともっと深い要望や本音のようなものが読み取れることがあります。それをうまく引き出すためには、収納やインテリアなどお住まいをよく観察するだけではなく、ご主人さまのご帰宅時間や洗面室の使い方など、ライフスタイルまでヒアリングして話題にすることが大切です。たくさん話していただくことで、お客さまの気持ちまで紐解いていきたいと思っています。
プラスアルファの提案というのは、お客さまの意見やこだわりがベースにあって、それを十分に受け止めたうえでの隠し味となるのだと考えています。その隠し味が効果を発揮することによって、サプライズの形で「ここまでとは想定外だった」と感激していただけるのは、私にとってもうれしい瞬間です。

けっしてお客さまを否定はしない。逆転の発想で柔軟なプランニングを。

限られた面積の中で、ご要望が非常に高く、実現が難しい場合もあります。しかし、私はすぐに「できません」とは言いません。それよりも、まずお客さまが本当に求めているものを見極め、実現に向けて挑戦します。そして、ご提案の際には「この方法なら可能です」「代わりにこんな方法はいかがでしょうか」と、具体的な代案を示しながらご説明するようにしています。
お客さまの言葉にしっかりお応えする「誠実さ」と、ときには発想を転換する「柔軟さ」は欠かせません。難しい課題を解決するのは大変ですが、自分がその空間にいるつもりで想像力を膨らませながらプランを考える過程は、この仕事の魅力です。何より、お客さまが喜ぶ姿を思い描くことこそが、プランナーとしての大きなやりがいに繋がっていると感じています。