2020.04.17

Column

特集 vol.17『子どもが「育つ」子ども部屋づくり』

子ども部屋づくり

ご入園、ご入学、進級などのタイミングで、 「子どもたち専用のスペースを」と 考えるご家庭も多いことでしょう。 家族のつながりを大切に、のびのびと子育てをしたい。 そんな願いを叶えるリフォームプランをご紹介します。

 

【1.考え方】子どもも親も学び楽しみ、成長できる空間

子育てで最も大切な家族のコミュニケーション。つながりを深める空間づくりとは?

コミュニケーションを育むリビング

子育てで大切なことは、親子のコミュニケーション。そう考えるご家庭が増えるなか、「リビングとつながる子ども部屋」というプランが注目を集めています。

かつて「お茶の間」という名で呼ばれていた頃から、リビングは家族が集い、ゆったりとした時間を過ごす住まいの中心として大切な役割を持ってきました。そのリビングを軸として、家族のつながりが自然と生まれるような空間にリフォームするには、どんなアイデアがあるでしょうか。

 

リビングの一角にお子さまのスペースを

たとえば、リビングの一角に家族が 共有して使える「ウィズスペース」を 設けます。お子さまはそこで、家族の 気配を感じながら、日々の宿題をしたり本を読んだりします。おもちゃを置いて、遊びの場としてもいいでしょう。また、家族共有のパソコンやプリンターなどを置いて、親子のコミュニケーションを育む場にもお使いいただけます。

子ども部屋を設けるときも、「ウィズスペース」を通じてリビングと互いに気配が感じられるような「つながるキッズルーム」としてつくります。

また最近は、あえてリビングやダイニングでお子さまに勉強をさせているというご家庭もあります。料理や洗い物をしながら親子で会話ができる「コミュニケーションダイニング」は、わからない所を聞きながら勉強したいというお子さまにも、家事をしながらアドバイスをしたいという親御さんにも、使い勝手の良いダイニングです。

ウィズスペース

ウィズスペース とは?

肩を並べて座れる大きめの机。みんなで使う本棚。宿題をしたり、家計簿を付けたり、調べ物をしたり。それぞれの作業を、親子「いっしょに」できるスタディ・スペースです。

つながるキッズルーム

つながるキッズルーム とは?

個室でありながらリビングと気配のつながるキッズルーム。子どもの自主性を育てる機能性を持った空間でありながら、子どもを「孤立」させないプランです。

コミュニケーションダイニング

コミュニケーションダイニング とは?

料理をしていても、ダイニングやリビングにいる家族とコミュニケーションを取りやすいキッチンスタイル。子どもの様子に気を配りながら、家事を進めることができます。

ライフサイクルに合わせて成長する子ども部屋

お子さまが成長するなかで、子ども部屋としてスペースを必要とする期間は、実はそれほど長くありません。幼少期には家族で過ごす時間のほうが長いでしょうし、進学や就職、結婚などでお子さまが独立した後は、子ども部屋としての役割は終わります。

お子さまのために住まいをリフォームするときは、ご家族の将来像も考えに入れて、プランすると良いでしょう。ご予算や条件を整理して、弊社プランナーに一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

 

【2.実践】リビングと子ども部屋をつなげるという発想

実際のモデルルームで、「つながる子ども部屋」の空間づくりをご紹介します。

間取り図

皆さまからの声をもとに、子育ての視点から考えられたプラン。子育て後にも対応できる柔軟な間取りです。

 

1.ファミリー動線

リビング

リビングは、家族みんなが集まり、長い時間を過ごす大切な空間。そのリビングを中心に、家族のつながりが生まれる動線を考えました。

 

2.ウィズスペース

ウィズスペース

ダイニングに近い場所にあって、家族が一緒に使える場。親子が肩を並べて作業ができるので、家族共有のPCコーナーとしても使えます。

 

3.つながるキッズルーム

つながるキッズルーム

リビングとつながるように、キッズルームを設けました。いつも気配が感じられるので、親も子どもも安心です。

 

4.ママデスク

ママデスク

キッチンのすぐ横には、奥さまのための専用スペース。家事にも、趣味にも、また書斎としてもフレキシブルにお使いいただけます。

 

5.コミュニケーションダイニング

コミュニケーションダイニング

ダイニングに、アラウンドカウンターを備えたオープンキッチン。料理や洗い物の間も家族とコミュニケーションが取れます。

 

リビングにつながるキッズスペースは、 ライフスタイルに合わせて成長を

■子どもが小さいうちは…
リビングから目の届きやすい、安心なプレイルーム。ベビーグッズに始まり、次第に増えるおもちゃや絵本、衣類などもすっきり収納。

■子どもが成長してきたら…
集中して勉強できるスタディルームに。みんなで楽しむ本や共有のパソコンなどを置く、家族のライブラリーにも活用できます。

■子どもの独立後は…
趣味のアトリエ、ギャラリーに。読書や書き物をする書斎に。大人の時間を満喫する空間として自由にお楽しみください。

 

 

家族に寄りそって変化するつながるリビング

リビングを中心にご家族のコミュニケーションが生まれる「リビングとつながる子ども部屋」は、ご家族のライフサイクルに応じて、将来的にいろいろと発展してお使いいただくことができるプランです。

たとえば「ウィズスペース」は、お子さまが小さいうちはリビングから目の届きやすい安心なプレイルームに。成長するにつれて増えてくる、おもちゃや衣類もすっきり片づけられます。

お子さまが小学生や中学生になれば、遊び場からスタディルームやパソコンルームなどに。家族共有の空間とすることで、子ども部屋に閉じ込もることなく、それでいて集中して勉強できるスペースを提供します。

さらにお子さまが独立した後などは、趣味のアトリエ、ギャラリーなど多彩にお使いいただけます。また介護が必要なご家族と同居になったときは、奥の「キッズルーム」をご家族の個室に、お世話をする場として「ウィズルーム」を使ってはいかがでしょう。

お使いになる方の暮らしに合わせ、思いに合わせて、使い方を自在に変えていける住まいこそ、愛着を持って長く暮らせる「わが家」です。

 

【3.事例】姉弟、2人の成長を見守る子ども部屋

三角形に近い限られたスペースを有効活用。工夫に満ちたお部屋にお子さまも大満足。

子供部屋のレイアウト

■部屋のレイアウト

姉と弟の部屋の間、両親の寝室との間には扉は設けず、分かれていながら、つながりのある空間に。
三角形に近い洋室のほぼ中央に壁を立てて、姉と弟の空間に分けました。

■収納

ベッドの下を収納にして有効活用。収納は、子どもでも手が届くよう奥行は浅めに。衣服は引き出しに、カバンは棚にしまいます。

■机

机は造り付けで、吊り戸棚やハンガーフックも新設。机の下の引き出しはキャスター付で移動も可能。

■壁紙

壁面収納

限られた空間をすっきり見せるため、壁紙やカーテンの色は白+グリーンで統一。男女どちらにも合う柄を親子で相談して決めました。

 

「つながる子ども部屋」 へのリフォーム

実際に「つながる子ども部屋」へとリフォームしたお宅の事例をご紹介します。

お姉さんと弟さん、男女2人のお子さまと暮らすSさま。お姉さんが高学年に上がるタイミングで、そろそろ一人ずつのスペースを設けてあげたいとお考えになりました。そこで、Sさま邸では、以前、家族4人で使用していた寝室と、隣接した部屋の2室を大きな1室としてリフォーム。壁やロフトベッドで仕切ることで、3つのスペースをつくり出しました。しかし、親と子のコミュニケーションのために、あえて扉は設けていません。互いの気配を感じられる空間は親も子も安心、とSさま。つながる子ども部屋の良さを実感していらっしゃいます。


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