2020.05.15

Column

特集 vol.18『動線を変えると暮らしが変わる』

リビング

暮らしやすい間取りと動線をつくる

家族のライフスタイルや成長に合わせ、暮らしやすく間取り変更を 行ったお宅の実例を、部位別に紹介します。 ライフスタイルに沿った快適な間取りと、動線の良さが暮らしやすい住居をつくります。 間取りを考える際に重要なのが、効率の良い動線づくりです。通常のマンションの間取りなら、中央に配された廊下から各部屋に入るという動線ですが、キッチン&リビングを全体の中心に考え、そこから洗面室、個室へ入っていく動線もあり、このようなリフォームも実際増えています。廊下の面積が少なくなり、効率的にスペースを使うことができます。その他、キッチンから洗面室までの移動距離を短くして、効率化を図ることも可能。 すっきりと暮らしやすくなることで、日々の生活も大きく変わり始めます。

〈リビングとキッチン〉家族のコミュニケーションが増えるオープンスタイルのLDK

リビング リビングの間取り 以前あった和室をなくし、その分のスペースを取り込んで広く開放的なリビング・ダイニングへリフォーム。さらに、フルオープンのL型対面キッチンにしたことで、家事をしながら家族とのコミュニケーションがとりやすくなりました。キッチンから子どもが視界に入るので、安心して家事ができます。  

〈水回り〉キッチンから洗面室につながるスムーズ動線で、便利さが向上

洗面室 間取り 家事動線を考えた、水回りのリフォーム。手狭だった洗面室とバスルームのスペースを拡大し、位置も変更。L字型で横長にした洗面室は、朝夕に家族4人が一度に集まっても十分な広さに。さらに、使い勝手を考え、キッチンから洗面室に真っすぐ行き来できる動線をつくりました。これによってキッチンに立ちながら洗濯するなど、家事の無駄が少なくなり、利便性が格段に向上しました。  

〈子ども部屋〉親子双方の気配が感じられる 安心の空間づくり

子供部屋 子供部屋間取り 家族4人で使用していた寝室と、隣接した2部屋を大きな1室としてリフォーム。間仕切りと収納も兼ねたロフトベッドで仕切り、工夫に満ちた子ども部屋が生まれました。1室の中に姉・弟の各スペース、ご両親の寝室と3つの空間があり、扉は設けていません。これは互いの気配を感じられることが、親も子も安心という理由から。また、閉鎖した壁を設けないことで今後、お子さまの成長に合わせたリフォームも容易です。  

家事がラクになる回遊動線の間取りプラン

家の中全体に回遊動線をつくることで、マンションの限られた空間も グンと動きやすく快適に変わります。 回遊プラン間取り

1.移動を少なくすれば炊事もスムーズに

キッチン 室内の中心にアイランドキッチンを設置。テーブルはキッチンと並べて配置すれば、料理を運んだり食器を下げたりするのも横移動だけ。背側には冷蔵庫や電子レンジ、収納棚があり、パントリーとの行き来もラク。テーブルについた家族も、必要なものをすぐに取り出せます。  

2.リビングはキッチンと一体感を持たせて

キッチン リビングはキッチンから見渡せる配置です。調理中や片づけの間も家族と一体感を持って過ごせます。リビングからも家事の様子がよく分かるので、家族が手伝いやすいのも利点。  

3.リビングとつながるウォークスルークロゼット

ウォークスルークロゼット 寝室とリビングの間にはウォークスルークロゼット。2本の通路の一方は書棚です。家族の誰でも歩きながら服や本が確認でき、リビングにいても必要なものがサッと取り出せます。  

4.窓辺に主婦のためのデスクコーナー

キッチンの近くにデスクがあると便利。ちょっとした書き物や、パソコンやミシンなどを置いて、料理の合間に趣味を楽しむこともできます。ランドリー部分も置き家具で構成しているので、将来はこの一帯をダイニングに模様替えするのも簡単。  

5.洗濯物を干して片づけるのも1室で

仮干しスペースの造作家具 洗濯機横には夜や雨の日にも便利な仮干しスペース。下には肌着やタオルを収納します。図のような造作家具を設けるとさらに便利です。そして晴れた日は、洗濯物は横移動でバルコニーへ。 

6.家族皆が使うものは 廊下の壁面に収納

玄関から廊下を通るルートには壁面収納を付けました。ここには電球や電池、文房具の予備、工具、梱包用品など家族皆が使うものを。通り道なら誰でも取り出しやすいはずです。  

7.玄関からのルート上に 収納スペースを置く

玄関 帰宅したら、コートなどは玄関脇のシューズインクロゼットにしまい、冷蔵不要の食材などはパントリーに整理して室内へ。買ってきたものは移動しながら収納できます。  

各家事スペースへと 自然に行き来できる回遊動線

日々の家事の中でも一番のメインはキッチン仕事です。買ってきた食材を片づけ、料理をし、食器や鍋を洗うという作業は生活の基本。そこに加えて洗濯や掃除を同時進行するという方は多いことと思われます。そこでこのプランではキッチンを室内の中心に置き、その他の家事スペースに自然に行き来できる動線をつくりました。 玄関からキッチンへはパントリーを通ってスムーズに移動でき、ランドリーやクロゼットへも数歩の距離です。それぞれの収納部もひと目で把握できるので、家族にお手伝いしてもらうのも簡単。ムダのない回遊動線で、家事の負担はグンと楽になります。
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